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2022年ゴールデンウイーク営業について
ゴールデンウイークは、休まず営業いたします。
5月3日(火)、4日(水)も営業です。
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# by KARAIMOBOOKS | 2022-04-30 00:00 | 営業日と営業時間
臨時休業のお知らせ
3月22日(火)~3月30日(水)は臨時休業します。
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# by KARAIMOBOOKS | 2022-03-23 02:51 | 営業日と営業時間
本の紹介:『「知らない」からはじまる――10代の娘に聞く韓国文学のこと』((ま)&アサノタカオ、サウダージ・ブックス)

「いま」を生きる本

  『「知らない」からはじまる――10代の娘に聞く韓国文学のこと』((ま)&アサノタカオ、サウダージ・ブックス)

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 ここ数年数多く訳されるようになった韓国の小説には、私も揺さぶられ、勇気づけられてきた一人だ。個人が社会に根差していることに、作家が自覚的であるのだなあと感じることが多い。生きる社会が異なるとはいえ、それらを読んでいると自然と重ね合わされる思いがあって、「いま」という時代を生きている同士だという気がする。

 韓国文学ガイドでもある本書は、サウダージ・ブックスのアサノタカオさんによる、高校生の娘(ま)さんへのインタビューとエッセイで構成されている。それぞれの本を読んでの(ま)さんの言葉は、40代の私には、ときに新鮮で、ときにまさにと腑に落ちるものだったが、なによりそれらの言葉が世代を越えてまっすぐ響くことに驚いた。

 (ま)さんの言葉の多くはインタビューへの応答だけれど、最後にチョン・セラン『声をあげます』についてのエッセイが収載されている。これはとくに(ま)さんの考えの流れが見え、印象的だったのはたとえばこのような指摘。


登場人物の心理や感情をすべて書きつくそうとしない手法にリアリティを感じます。私たちは、心の中で感じたことや考えたことをすべて言葉にできるわけではないのですから。チョン・セランの小説には家族や友だちが気軽に語る断片的な話を聞くような、受け入れやすさがあるのだと思います。(107p)

いまの社会では、必要以上に他人の目を気にしたりまわりの空気を読んだりして、自分の人生の中でさえ主人公になることができない人もいます。(中略)アイドルのファンは単に憧れや愛情の対象としてではなく、アイドルの存在を心の支えにして自分を自分の人生の主人公にしているのだと思います。「推し」はわからないことの多い世界で迷ったときの指標なのかもしれません。(108p)


 自分の高校生のころを思い返してみれば、真剣にものを書こうとすればするほど、「なにが言いたいかわからない」と言われていた。自分の思いすら探しあぐねて、理屈を追いかけては見失っていたのだから、当然だ。当時の私には自分の内面を理解することがいちばん興味のある難題だったし、見えている現実社会は、家と学校のなかに収まるほんの小さなものだったなと思う。

 それにひきかえ、(ま)さんの言葉は、当時の私よりうんと広い社会からの風に吹かれている気がする。それは(ま)さんと私の性向のちがいによるのかもしれないし、ネットやSNSの普及、それらと両輪をなすようにして醸成されてきた社会の空気もあるのかもしれない。言葉が読み手に向かって発せられていて、そして届いていると思う。

 上にあげた一つめの文章は、たしかにそうだと納得したもの。私自身、おすすめの韓国文学を尋ねられたとき、チョン・セランの名を挙げることも多いけれど、そのすすめやすさの理由として、「家族や友だちが気軽に語る断片的な話を聞くような、受け入れやすさ」という表現はぴったりだと思ったのだ。その主張は、必ずしも柔らかなものではないにもかかわらず、チョン・セランの小説にはそういう度量がある。

 また二つめは、なんとも忘れがたかったもの。(ま)さんの現在の「推し」、NCTのメンバーの言葉を受けて、この世界は「複数の主人公が共存している」という認識のもとに述べられているが、それが「自分の人生の中でさえ主人公になることができない」という表現につながることに思わず立ち止まる。

 私自身を顧みれば、自分以外に主人公なんていようかというような生き方だったし、若いころはなおさらだった。だから自分などありふれた小さな存在であるとは思いながらも、このようには書けなかっただろうし、いまも書けないと思う。でもこうやって書かれてみれば、たしかに違和感なく今の私のなかに入ってくる言葉だなと思ったのだ。(ま)さんの意図とは異なるかもしれないけれど、たとえばSNSから流れ出る言葉に触れていると、そんな気持ちになる。他人との遠近感をとらえちがうような、自分が限りなく小さくなったような。


 心にひっかかるものを感じた箇所に付箋を貼っていく。言葉がつるつると流れ去るのでなく、せせらぎに落ちた葉が流れにひっかかりながらゆくように、わかるようなわからないようなの間をゆらぎながら読み終えてみれば、そのひっかかりのあとは、思いのほかたくさんの付箋となって残っていた。

 それらは、意識されていなかった自分自身のこともあるし、だれかの言葉を理解するよすがとなるものもある気がする。まだはっきり言葉にして表すことができないけれど、なんだか気になるというような。

 なんだか気になるのは、本書が現代という時代を表しているからかもしれない。「いま」は、その渦中にあるからこそ、その姿がつかみづらい。韓国文学を10代の言葉で紹介する本書は、あちこちにそれをつかむためのヒントがちりばめられているもののように思える。(カライモブックス 奥田直美)

 *
店舗、オンラインショップにて販売中。ぜひどうぞ。

# by KARAIMOBOOKS | 2022-02-01 23:46 | 本の紹介
唐芋通信 17号できました。
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こんばんは。「唐芋通信」17号ができあがりました。8月26日より店を閉めていましたが、唐芋通信ができたので9月23日から開店します。もらいに来てくださると読んでくださるととてもうれしいです。ゼロ円です。


【目次】

・わるいのはわたしたちじゃない、とNさん(好き)は言う 奥田順平

・人と人のあいだに 奥田直美

・みっちんの声


オンラインショップ(http://karaimobooks.shop-pro.jp)でお買い上げいただいた方には同封してお送りいたします。

以下、設置にご協力いただいているお店です。

順次お届けしますので、すぐにはないかと思いますが、またこちらで見かけられたらぜひ手にお取りくださいね。   

相思社(水俣市)、橙書店(熊本市)、she says distro(福岡市)、旧グッゲンハイム邸(神戸市)、花森書林(神戸市)、アミーンズオーブン(西宮市)、長谷川書店 水無瀬駅前店(島本町)、カフェ・ラバンデリア(東京都)、天然酵母パンtombolo(函館市)、雨林舎(以下京都市)、チタチタ喫茶、町家古本はんのき、坂田焼菓子店、わたつね、ユーゲ、カフェ・パラン、10マントンアローントコ、キトゥンカンパニー、ほか



# by KARAIMOBOOKS | 2021-09-20 16:27 | フリーペーパー「唐芋通信」
店舗休業のお知らせ
この間の新型コロナの流行をみて、 8月26日(木)よりしばらく店舗を休業することにしました。
もともとは天災の面が強かったこの感染症が、いまこんな状況にあるのはまったく人災じゃないか、と腹立たしい思いです。
人の命が軽んじられて、ふみにじっているのは国なのに、人々のあいだにいろんな溝ができてしまう。2011年のことを思い起こします。
とても怒っているので、近いうちに唐芋通信を書きたいと思っています。

オンラインショップは通常どおり営業しています。どうぞご利用ください。
オンラインショップにあがっていないものも多いので、お問い合わせもお待ちしております。
店舗再開の際にはあらためてお知らせいたします。
突然のお知らせでご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承ください。
どうぞよろしくお願いいたします。

2021年8月25日 カライモブックス

# by KARAIMOBOOKS | 2021-08-25 16:43 | 営業日と営業時間