・「唐芋通信」第12号発行しました。詳しくは→https://karaimo.exblog.jp/29614587/ ・カライモブックスの奥田直美が京都新聞夕刊『現代のことば』にエッセイを1年間隔月連載しています。来年の6月までに6~7回載ります。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 『みな、やっとの思いで坂をのぼるー水俣病患者相談のいま』永野三智 より引用 Iさんは、以前の東京検診の参加者。「緒方先生に会いたくて」とお土産をどっさり持ってきてくれた。普段は水俣を隠して生きるこのひとは、時々相思社に電話をくれる。自分が生まれた水俣を愛おしく思っておられる雰囲気で「最近の水俣はどんなふうですか?」と聞く。「水俣病という名前をを聞くと、気持ちが落ち込む」とも言う。 「水俣が、私にまたわりついてくるんです」 水俣が嫌いで、好きで、嫌いで。そんな胸の内を色んな世間話のなかに織り込んで話してくれて、なんともすっきりしない言葉は、それでも重く、切なく伝わってくる。朝から夕方まで待ち合い室に腰掛けて、小さい頃に見た猫の狂死や、村に多くいた障害を持った子どもたちが舗装されていない道を、ぺたんと座ってずっと歩く風景を話し、他の患者さんの話には相槌をうった。 永野三智さんと溝口秋生さん 予約で満席となりました。キャンセル待ち希望の方はご連絡ください。 第43回カライモ学校『みな、やっとの思いで坂をのぼるー水俣病患者相談のいま』刊行記念トーク 日時:12月22日(土)15時~17時(14時30分開場) 話し手:永野三智さん(水俣病センター相思社) 聞き手:奥田直美・奥田順平(カライモブックス) 場所:カライモブックス 京都市上京区社横町301 http://www.karaimobooks.com/ 定員:30名 入場料:1000円 ご予約ください karaimobooks@gmail.com / 075-203-1845 (カライモブックス) 今年の9月に『みな、やっとの思いで坂をのぼるー水俣病患者相談のいま』をころからから出版された永野三智さんをお招きして出版記念トークショーをします。 水俣病で苦悩する人たちが、みな、やっとの思いで相思社への坂をのぼる。坂をのぼりきれば、不知火海がみえる。それはとっても心強いことだ。そして、話せないことを永野さんに話す。「話さないんじゃなくて話せないのよ」と、いう声。たくさんの声を永野さんは聞く。そして書き残した。本になった。本は、そうこんなふうにできてほしい。残したい。残したいのだ。自分が死んでも、本は残る。そして、水俣病で苦悩する人の声とともに永野さんの苦悩の声も聞こえる。それは、とてもつらいけど、美しい。だけど、永野さんには楽になってほしい、これはほんとうに切なる願いだ。 この本を読んで、ほかの人はどんなことを思ったのか知りたいと思った。こんな気持ちになったのははじめてだ。ぼくとNさんが年に3度は水俣に行っていたころは永野さんは相思社にいなかった。はじめて水俣に行ったときに永野さんに会っていれば、きっと、カライモブックスはなかったろうなあと想像する。たぶん、ぼくは、きっと水俣にのめり込んでいた。だからこそ、あの時間。ぼくとNさんと水俣と石牟礼さんの本しかなかったあの時間が愛おしい。そう、思う。この本を読んで、ぼくは、なんにも聞いていなかった聞こうとしなかったあの時間を懐かしんでいる。いまいち、この気持ちをうまく言うことができない。そもそも、さいきん、ぼくは悩んでいる。水俣のことを、水俣について思っていることを人に声で言うことができない。ぼくは、この会をとっても楽しみにしている。ぼくは、永野さんの声を聞く。みなさま、お待ちしております。 永野三智さんプロフィール 1983年12月、熊本県水俣市袋の出月集落に生まれ。2003年、書道の恩師だった溝口秋生さんの裁判の傍聴を始める。07年に水俣に戻り病院で働いた後、08年、「水俣病センター相思社」(同市)にて患者相談や、水俣病の関係資料を展示する「水俣病歴史考証館」の解説などを担当。機関誌「ごんずい」を編集、患者相談雑感を連載。今年9月に初の著書「みな、やっとの思いで坂をのぼる 水俣病患者のいま」(ころから刊)を出版。 『みな、やっとの思いで坂をのぼるー水俣病患者相談のいま』 永野三智 ころから 2018年9月初版 本の詳しくは→http://karaimobooks.shop-pro.jp//?pid=134820095 21日は同志社大学にて、23日は大阪の天劇キネマトロン朱雀ホールにても、永野三智さんのトークがあります。 ‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐☆‐‐‐‐‐‐ 定休日が火曜日と水曜日になりました カライモブックス・オンラインショップもよろしくねhttp://karaimobooks.shop-pro.jp/ カライモブックスのフェイスブックページ カライモブックスJのツイッター カライモブックスNのツイッター
by KARAIMOBOOKS
| 2018-11-12 11:38
| イベント
|
カテゴリ
全体 カライモブックスとは カライモブックスの行き方 営業日と営業時間 買受・カンパ イベント フリーペーパー「唐芋通信」 本の紹介 九州物産と雑貨 新入荷 カライモくんマンガ 日記 水俣を考える メールマガジン 携帯電話にて 2019年、移転しました 開店前(~2009.3.9) 未分類 以前の記事
リンク
カライモブックス
HP・オンラインショップ TwitterはJとN。日々のこと、新入荷のお知らせなど。 雨林舎 古書ダンデライオン 町家古本はんのき ありの文庫 サウダージブックス 共和国 ジャパンマシニスト社 相思社 愛林館 御所浦.net 水俣フォーラム 熊本文学隊 伊藤製作所「豆畑支所」 読む書く歌う旅をする CAFE&ZAKKA ORANGE 橙書店 screendrockのブログ ユニオンぼちぼち エピローグのなかから からふね屋 おかばあのぶろぐ 木工藝もりち こすげ治療院 天然酵母パンtombolo きりん堂鍼灸治療院 フォーラム福島 おんなふたりばなし 原子力都市と海賊 FCC 旧グッゲンハイム邸 transistance アミーンズオーブン スワロウカフェ カフェ★ラヴァンデリア 岡村淳のオフレコ日記 |
ファン申請 |
||