第28回カライモ学校『消えた炭鉱離職者を追って・サンパウロ編 ライブ上映会 岡村淳さんを囲んで』
7月2日(木)から6日(月)は臨時休業します。よろしくお願いします。
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第28回カライモ学校『消えた炭鉱離職者を追って・サンパウロ編 ライブ上映会 岡村淳さんを囲んで』

・日時 8月1日〈土〉14時会場、14時30分開始17時頃迄、その後、自由参加で交流会あり
・場所 カライモブックス 京都市上京区社横町301 http://www.karaimobooks.com/
・定員 20人ほど
・参加費 ワンドリンクorワンブックオーダー(100円の本でもよいので1冊買ってください)と岡村さんへのカンパお願いいたします
・ご予約ください karaimobooks@gmail.com / 075-203-1845 (カライモブックス)

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『消えた炭鉱離職者を追って・サンパウロ編』の一場面。


 4月にアマゾン水俣病3部作をライブ上映会(大盛況)をしてくださった岡村淳さんが、うれしい、はやくも、サンパウロより来てくださいます。「また、おかむらさんくんのおお、おそらくからいもぶっくすにとまるんちゃうか」と、みっちんも大喜びです。
 今回、上映していただくのは『消えた炭鉱離職者を追って・サンパウロ編』です。

消えた炭鉱離職者を追って・サンパウロ編
撮影・西暦1999年 制作・西暦2013年
製作・構成・撮影・編集・報告:岡村淳
1時間54分

 1960年代、日本はエネルギー政策を大きく変換して、国内各地の炭鉱を閉山して、さらに失業した炭鉱労働者を南米に農業移民として送り出しにかかった。
 実際に海を渡ったのは数千家族といわれているが、実数は定かではない。
 自ら炭坑夫として地底に潜った日本の記録文学の大家・上野英信は1974年、かつての同僚たちを追って広く南米4か国を200日にわたって訪ねて回り、『出ニッポン記』という大作を遺している。
 上野の最初の南米の旅から25年、逝去から12年。上野を師と仰ぎ、筑豊の閉山炭住地域で伝道所を開く犬養光博牧師は、上野の足跡と炭鉱離職者の今を訪ねてブラジルを訪問した。上野に私淑して『出ニッポン記』を座右の書とする岡村は犬養牧師の旅の案内と記録を引き受けるが、サンパウロ空港での出会いから間もなくふたりはニセ警官の強盗グループに襲撃されてしまう。
 からくも難を逃れた犬養牧師は、ブラジルで上野と親交のあったサンパウロ人文科学所のメンバーらを訪ね、意外な上野像を交換し合う。さらにサンパウロの日本人社会を対象に上野英信についての講演会を行なうが、聴衆からは予想外の反発を浴びることになってしまった。
 そしてリオデジャネイロとアマゾンへの調査の旅を前に、サンパウロで北海道からの炭鉱離職者に出会うこととなるが…


 この作品の主人公の犬養光博さんをぼくは昨年、テレビ番組→http://www4.nhk.or.jp/kokoro/x/2015-06-14/31/24216/ で知りました。心が動きました。そして、すぐに岡村さんのことを思いました。筑豊と牧師という岡村さんの興味のあるキーワードとともに犬養さんがとても素敵な方だったので、岡村さんに会ったときに話そうと思っていた、が、忘れていて、先月あっと思い出して勇んでメールしたのであります。岡村さん、筑豊の犬養さんていう牧師がとっても素敵なんですよ、と。ああ、恥ずかしい。が、嬉しい恥ずかしさだ。「SS(ナチス)に銃殺の指名をされたイタリア人の青年は、指名されたのが自分だと分かると頬を薔薇色にした」、という感じのロベール・アンテルムの文章を思い出す。この文章を読んだのは5年ぐらい前だ。何度も思い出すので、ぼくはもう知っている。恥ずかしさのあまり死んでいったイタリア人の青年を知っている。その薔薇色の頬を。何度も思い出すので、もう思い出になってしまった。恥ずかしさで人は死ぬのだ。そのことを、感じてほしい、そのことを分かち合いたい、と考えている。話がそれた、だけど、それていないようにも思う。だけど、戻そう。
 犬養さんはテレビ番組で、おらびの丈吉さんという人の話をされました。おらび、とは筑豊の方言で叫ぶ、ということです。丈吉さんは炭鉱の鉱主だった矢頭さんを筆頭にいろいろな家で、焼酎の力を借りておらんだ、「やい、矢頭、きさんでてこい」と。しだいに町まで出かけておらぶようになり、恥ずかしい、精神病院にいれたらいいんじゃないかなどと話されているうちに丈吉さんはいなくなった。そして、直方の精神病院で手ぬぐいで首をつって丈吉さんは死んだ。犬養さんの素晴らしいところはここからだ、犬養さんは調べるのだ。おらばれた人たちに会い、聞くのだ。丈吉さんはなにをおらんでいたのか、と。「何番切羽(きりは)のどこそこで、何とかさんがボタに埋まった時に、俺たちはなんか助けようと思ったのに、お前はそれを許可せんで、そのままにしたじゃないか」と、鉱主の矢頭さんのところでは、おらんでいた。炭鉱では劣悪な労働でたくさんの人が死んで傷ついた。しかし、炭鉱は閉山して、もう、みんなは忘れようとしていた、暗い筑豊を。だけど、丈吉さんは忘れられなかった。焼酎の力を借りたけれども、いたるところでおらんだ。死んだ仲間のことを、恨みを。狂いながら。
恥ずかしいのは、誰だ、ということだ。おらぶことは、恥ずかしいことではない。憶えていることは、恥ずかしいことではない。おらぶことが、憶えていることが、恥ずかしいとされる社会が恥ずかしいのだ。
さあ、岡村淳だ、犬養光博だ、上野英信だ。『消えた炭鉱離職者を追って・サンパウロ編』だ。この、美しい三人、大好きな三人の映画を一緒にみましょう。話しましょう。なにより、しっかりと耳を澄ませましょう。聞こえなかったおらびが聞こえるかもしれない。ぼくたちの代わりに憶えてくれている人たちの、おらびが。薔薇色の頬が。
 みなさま、お待ちしております。岡村さんは、ほんとうに素敵な人です。会っておくことを強く薦めます。
 そして、次の日の2日は立命館大学衣笠キャンパスにて、次の日の次の日の3日は高槻にて、岡村淳ライブ上映会が予定されています。決まり次第、お知らせしますね。

岡村 淳(おかむら じゅん)プロフィール(西暦2014年7月版)西暦1958年11月7日生まれ。東京都目黒区出身。1982年、早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒業。考古学・民俗学・人類学などから、現代日本文化に潜む縄文文化の痕跡を研究。同年、日本映像記録センター(映像記録)入社。牛山純一代表プロデュ―サーにテレビ・ドキュメンタリーの作法を叩き込まれる。処女作はシンガポールにロケした「すばらしい世界旅行」『ナメクジの空中サーカス 廃屋に潜む大群』(1983年)。以後、「すばらしい世界旅行」「知られざる世界」(いずれも日本テレビで放送)の番組ディレクターを担当し、ブラジルを始めとする中南米を主に取材。特にアマゾン川流域の取材が多く、「すばらしい世界旅行」『大アマゾンの浮気女 最後の裸族地帯』(1984年)などインディオの生活や大逆流ポロロッカ、吸血コウモリの生態などをお茶の間に紹介する。1987年、フリーランスとなり、ブラジルに移住。その後「すばらしい世界旅行」の他に「新世界紀行」(TBS)、「スーパーテレビ情報最前線」(日本テレビ)などのディレクターを担当。1991年、「フリーゾーン2000」(衛星チャンネル)の取材を契機に、小型ビデオカメラを用いた単独取材によるドキュメンタリー制作に開眼。以降、記録映像作家としてNHK、朝日ニュースター、東京MXテレビなどで20本以上の作品を放送。1997年より自主制作によるドキュメンタリーづくりを始める。ブラジルの日本人移民、そして社会・環境問題をテーマとした作品の制作を継続中。自主制作の代表作に『郷愁は夢のなかで』(1998年)、『ブラジルの土に生きて』(2000年)、『赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み』(2002年)、5時間16分の長編『アマゾンの読経』(2006年改訂)、『あもーる あもれいら』三部作(2007-2012年)、『橋本梧郎と水底の滝』シリーズ(2011年~)など。最新作は『山川建夫 房総の追憶』(2014年)。作品のDVD化やレンタルをせずに、上映には制作責任者である岡村の立会いを原則する「ライブ上映会」を行なっている。「ひとりでもご覧になりたい方がいればおうかがいする」という方針で、日本とブラジルをはじめ、台湾、アメリカ、チリ、アルゼンチン、オランダなどでライブ上映会を実施している。2013年にはじめての著書『忘れられない日本人移民 ブラジルへ渡った記録映像作家の旅』(発行:港の人)を刊行、好評発売中。

岡村淳ホームページ→http://100nen.com.br/ja/okajun/

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by KARAIMOBOOKS | 2015-06-27 21:59 | イベント
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