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『沖縄闘争の時代1960/70 分断を乗り越える思想と実践』を、書いた大野光明さんと一緒に話す会
・9月より定休日が「水・土」に変わりました。
・「唐芋通信」第四号、発行しました。くわしくは→http://karaimo.exblog.jp/22866968/
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『沖縄闘争の時代1960/70 分断を乗り越える思想と実践』(人文書院2014年)、を書いた大野光明さんと一緒に話す会
11月29日(土)14時から18時ごろ(途中入退場自由)

あるテレビドラマをさっきみた。私は嫌な人間だ、人間が信じられない、と言う小学生の女の子が、ある事をきっかけにさいご(くわしく書くと長くなるので割愛)、こう言った。
「八木さんに 教えてあげたかったな」と、そして、八木重吉の詩をそらで声にしていく。 

わたし みずからのなかでもいい
わたしの外の せかいでもいい
どこにかほんとうに 美しいものは ないのか
それが 敵であっても かまわない
及びがたくても よい
ただ 在るということが 分りさえすれば
ああ ひさしくも これを追うに つかれたこころ

と、口にしおわり、「八木さんに 言ってあげたかったな あるかもよって」と、言い、笑い、画面の右の方へと消えていった。

11月29日(土)14時から18時ごろまで『沖縄闘争の時代1960/70 分断を乗り越える思想と実践』を人文書院より先月出された大野光明さんを囲んで出版記念会をします。
大野さんにまず少し話していただいて、そして応答の時間。そのあとはノンアルコールやアルコールを飲みながら、ゆったりとした会の予定です。本のこと沖縄のこと宇川の米軍基地のこと美しいもののこと、などをみなさんで話しましょう。言葉をかわしましょう。
さて、みなさまも「ああ ひさしくも これを追うに つかれたこころ」に、なっているんじゃないでしょうか。それとも「ああ ひさしくも これを追うに つかれたこころ」じたい、そう、つかれたこころ、を忘れていないでしょうか、ここが一番重要なところですね、権力にとって、もっとも都合のよい人間になっていないか、ということです。この出版記念会、つかれたこころ、を思い出し、「八木さんに、あるかもよっ」て、言えるような会になるんじゃないかなと思っています。この本と大野さんには、そういう願いがふくふくとこもっている。ああ、思い出した、ぼく、つかれていた、と。
この本を読んでいないかたも、お気軽にご参加くださいね。
参加費無料。予約不要。(だけど、ぜったいにいく、そして、カライモに予約しやすいなあという方でしたら、行くよとお声かけいただくと助かります。)

当日、『沖縄闘争の時代1960/70 分断を乗り越える思想と実践』を定価4104円のところ、著者割3200円で大野光明、自ら売ります。おそらく、サインも大歓迎。

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『沖縄闘争の時代1960/70 分断を乗り越える思想と実践』
大野光明 著
人文書院
2014年10月発行
本体3,800円+税

序章
  1 沖縄問題
  2 本書の目的
  3 これまでの研究と本書の課題
    3‐1 沖縄戦後史研究
    3‐2 冷戦史研究
    3‐3 社会運動史研究と社会運動論
  4 本書の方法
  5 本書の構成

第一章 沖縄闘争の時代
  1 戦後という暴力――地政学的分断と冷戦体制
  2 一九五○年代――革新ナショナリズムの共鳴
    2‐1 沖縄の土地闘争
    2‐2 革新ナショナリズムの共鳴
  3 冷戦体制と沖縄問題との相克
    3‐1 六○年安保闘争と冷戦的分断
    3‐2 沖縄返還要求国民大行進がつないだ人々・経験・運動
    3‐3 冷戦体制と復帰運動のせめぎ合い
  4 沖縄闘争の時代
    4‐1 沖縄統治政策の転換
    4‐2 復帰運動からの量的・質的な変化
    4‐3 アリーナとしての沖縄闘争

第二章 ベトナム戦争下の沖縄闘争
        ――ベ平連の嘉手納基地ゲート前抗議行動と渡航制限撤廃闘争
  1 なぜ、どのように沖縄問題に取り組むのか、という問い
  2 ベトナム戦争の時代
    2‐1 ベトナム戦争・日本・沖縄
    2‐2 「わが内なるベトナム」認識の形成
    2‐3 ベトナム反戦運動から沖縄問題へ
  3 米軍嘉手納基地ゲート前抗議行動と渡航制限撤廃闘争
    3‐1 本土からの参加者の逮捕事件
    3‐2 救援活動と身柄の釈放
    3‐3 渡航制限撤廃闘争
  4 共鳴する怒りと立場性をめぐる議論の噴出
    4‐1 連帯への評価、共鳴する怒り
    4‐2 本土/沖縄の二分法の構造へ
    4‐3 立場性をめぐる議論の噴出
  5 沖縄問題という構造を越えて

第三章 大阪のなかの沖縄問題の発見
      ――大阪沖縄連帯の会を事例に
  1 足下の「沖縄」
  2 大阪と沖縄
    2‐1 流民たちの都市
    2‐2 泉州地域と繊維産業
  3 大阪沖縄連帯の会(デイゴの会)
    3‐1 「沖縄を忘れることの出来ないあなたに」
    3‐2 結成総会
    3‐3 活動の概要
  4 「大阪のなかの沖縄問題」の発見
    4‐1 転換点としての七夕フェスティバル
    4‐2 「大阪のなかの沖縄問題」への取り組み
    4‐3 拡張する沖縄闘争
  5 沖縄返還運動から地域社会の変革へ

第四章 復帰運動の破綻と文化的実践による沖縄闘争の持続
      ――竹中労、ルポルタージュ、島唄
  1 沖縄闘争のなかの文化へ
  2 下層社会と芸能ルポ・ライター
  3 ルポルタージュが照射するもの
    3‐1 竹中の足跡
    3‐2 復帰批判のルポルタージュ
  4 島唄論――復帰の「失敗」の創出
    4‐1 プロテストソングとしての島唄
    4‐2 復帰の「失敗」をつくる/生きる
  5 文化「と」政治

第五章 横断する軍事的暴力、越境する運動
      ――沖縄におけるベ平連運動と反戦兵士たち
  1 基地の「撤去」ではなく、軍隊の「解体」
  2 グローバルな反戦・反軍運動と沖縄
    2‐1 米兵の抵抗運動
    2‐2 グローバルな反戦・反軍運動の沖縄への介入
  3 沖縄のなかのベ平連運動
    3‐1 沖縄でベトナム戦争に反対するということ
    3‐2 行き場のない人々とスタイルとしてのベ平連
    3‐3 沖縄ヤングベ平連の「インターナショナリズム」
  4 軍事体制への怒りの共鳴
    4‐1 連携のはじまり――ベ平連のネットワーク
    4‐2 深まる共闘と理解――横断する暴力と怒りの共鳴
  5 越境とコンフリクト――境界線の再生産
  6 ヴァイブレーションと政治

第六章 沖縄闘争と国家の相克
      ――沖縄青年同盟というコンフリクト
  1 震源地
  2 沖縄青年委員会の誕生――復帰運動の内部矛盾からの再出発
  3 沖青委の分裂――対立点の生成
   3‐1 中核派との対立
   3‐2 沖縄闘争論の違いの顕在化
   3‐3 富村順一公判闘争をめぐる対立――政治のとらえかえし
  4 沖縄青年同盟――沖縄国会への異議申し立て
  5 「在日沖縄人」という亀裂――沖縄闘争と国家
    5‐1 批判の声
    5‐2 植民地解放闘争としての沖縄闘争へ

終章
  1 沖縄闘争の力学
  2 復帰のとらえかえし、あるいは政治の創造
  3 沖縄闘争の時代の先へ

あとがき
参考文献
関連年表
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内容説明
未発の政治を模索し続ける者たちの、決して終らぬ営み

1972年5月15日、沖縄の施政権がアメリカから日本に返還された。沖縄闘争とはその「本土復帰」前後の時期においてさまざまな形で、アメリカ軍による占領と日米両政府の政策を批判的に問うた社会的・文化的運動である。本書では具体的に、ベ平連、大阪沖縄連帯の会、竹中労、沖縄ヤングベ平連、反戦兵士、沖縄青年同盟などを取り上げ、沖縄/日本/アメリカという分断を乗り越えようとした豊穣な思想性を、膨大な資料から丹念に拾い上げる。歴史に埋もれた数々の運動を掘り起こし、ミクロな社会運動研究とマクロな国際関係史研究を接続。沖縄問題を、あの島の問題ではなく、私たちが生きるいまこの場所の問題へと転換する、新鋭による歴史社会学の熱き労作。

「沖縄闘争は、基地を残したままの沖縄返還を止められなかった/変えられなかったという意味では、敗北している。そして、筆者は、その敗北を既に知ってしまっている。けれども、現在を生きる者の高見や枠組みから、過去を従属させて論じることはできない。だからといって、過去の運動を無前提に称揚したり、擁護するべきだ、というのでもない。敗北に必死に向きあい、抗いながら、それでも言葉を紡ぐという行為を、そのプロセスに同伴するようにして、内在的に記述することが求められる。それが、どこまで達成できたかはわからないが、本書はこのような意味で内在的な記述を試みる。」(序章より)

大野光明
1979年千葉県生。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了。現在、大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任助教。歴史社会学、社会運動論。著作に『差異の繋争点――現代の差別を読み解く』(共著、ハーベスト社、2012年)、『燃ゆる海峡――NDUと布川徹郎の映画/運動に向けて』(共著、インパクト出版会、2013年)、「大飯原発ゲート占拠・封鎖という『希望』」(『インパクション』186号、2012年)、「復帰運動の破綻と文化的実践による「沖縄闘争」の持続」(『社会文化研究』15号、2012年)など。

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